おでんには欠かせない食材として大根がありますが、時折、この大根が苦く感じられることがあるようです。
特に、コンビニで買ったおでんや家庭で作ったおでんでこのような経験をされた方もいるでしょう。
では、なぜおでんに使う大根が苦く感じられるのか、その原因は何なのでしょうか?
この記事では、おでんの大根が苦味を帯びる理由と、その苦味に対する対策方法を詳しく解説していきます。
おでん用大根の苦味の原因とその解消法
おでんの大根に苦味があるとき、その原因はいくつかあります。
大根そのものが原因なのか、調理方法が影響しているのか、色々な理由が考えられますが、その答えは大根自体にあることが多いです。
今回は、おでん用の大根が苦くなる主な3つの原因と、それぞれの解決法を紹介します。
収穫時期の影響
大根の苦味に大きく影響するのが収穫時期です。
一般的に野菜は旬を逃すと甘みが減少し、苦味が増します。特に大根は、他の野菜よりも苦味や辛味が際立ちやすい特性があります。
旬でない時期に収穫された大根は、苦味が強くなることがあります。
大根の旬は冬場の12月から2月。
この期間以外に収穫された大根は、煮物やおろしに使うには向いていないことが多いです。
切る部分による味の違い
大根の苦味が感じられるもう一つの理由は、切る部位による味の違いです。
大根は、切る部分によって味が変わるという特徴を持っており、根元側は苦く、上部に近い部分は甘いと言われています。
中間の部分は甘くも苦くもなく、バランスが取れた味わいです。
このため、大根を料理に使う際には、部位に応じた使い分けが大切です。
おでんには、上部から中間部分を選ぶと良いでしょう。
根元側は味噌汁や他の煮物に使うと、その特有の風味を活かせます。
皮付近の苦味
おでんの大根で苦味を感じるもう一つの原因は、皮の近くの部分が特に苦くなることです。
大根の苦味は根元側だけでなく、皮近くにも存在します。これは、皮の近くにある繊維質に多くの苦味成分が含まれているためです。
皮の近くが特に苦いので、苦味を軽減するためには皮を厚めに剥くことが効果的です。
これにより、苦味成分が多い部分を減らすことができます。
おでん用大根の選び方:苦みを避けるための3つのポイント
おでんに使う大根を選ぶ際、苦みを避けることが重要です。
特に自宅で作るおでんにおいては、良い大根を選ぶことがおいしさの決め手となります。
そこで、苦みが少なく高品質な大根を選ぶための3つの重要なポイントをご紹介します。
葉の状態を確認
苦みが少ない大根を選ぶ第一のポイントは、葉の状態を見ることです。
大根の葉が乾燥している場合、それは鮮度が落ちているサインです。
鮮度が下がると大根内部の水分も減り、苦みが強くなる傾向があります。
購入時には、葉がしっかりと新鮮な大根を選びましょう。
乾燥している葉を持つ大根は、苦みが強い可能性が高いです。
大根の形状をチェック
次のポイントは大根の形状です。
真っ直ぐに伸びている大根は、苦みが少ないとされています。
これは均一な形状がストレスを受けにくいためです。
逆に曲がっている、または分岐している大根は、成長中にストレスを受けやすく、その結果苦みが強くなりがちです。
だから、真っ直ぐな形状の大根を選ぶことが望ましいです。
表面の穴を確認
最後のポイントは大根の表面にある穴の数と大きさです。
穴が多くて大きい大根は、成長中にストレスを受けている可能性が高く、それが苦みの原因になります。
ですので、穴が多い、または大きな穴がある大根は避けた方が良いでしょう。
穴が少なく、表面が滑らかな大根を選ぶと、苦みが少なくおいしいおでんを楽しむことができます。
大根の苦味を軽減する下茹での方法
苦い大根を美味しくするためには、下茹でするのが最適な解決策です。
特に根の下部が苦い場合でも、下茹でをすることで、その苦味をかなり軽減することが可能です。
この記事では、大根の苦味を減らすための下茹での手順について、詳しくご説明します。
大根の苦味を取り除く下茹で
旬を過ぎた大根は、しばしば苦くなるものですが、その主な原因はアクにあります。
野菜のアクは、苦味の大きな要因の一つです。
このアクを取り除くことで、元々苦味のある大根も、その苦味を大幅に減らすことができます。
アクを取り除くためには、下茹でが必要です。
正しい下茹でを行うことで、苦味を感じにくくなります。ここからは、その具体的な下茹での方法を説明します。
大根を下茹でする手順
大根の下茹での手順は簡単です。
まず、大根を茹でる際に大さじ1~2杯のお米を加えます。
お米をそのまま使うのが手間な場合は、米の研ぎ汁を使っても良いです。
その後、大根を10分から15分間茹でて柔らかくなるまで煮ます。
煮終わったら竹串や菜箸で柔らかさを確かめます。もしまだ硬い場合は、アクが残っている可能性があります。
柔らかくなったら、大根を取り出してお湯を捨て、大根を軽く洗います。
これはアクが大根に残らないようにするための工程です。
その後、新しい水を鍋に入れ、出汁や醤油、みりんなどを加えて再び煮込みます。弱火でじっくり煮込むことで、下茹では完了です。
この方法で下茹でした大根は、味がよく染み込んでいて、そのまま煮物などに使うことができます。
苦味のある大根に困ったら、この下茹で法を試してみてください。多くの場合、苦味を効果的に減らせるはずです。
下茹でしても残る大根の苦味に対する3つの対策
下茹でを行っても、時には大根の苦味が完全には取り除けないことがあります。
そんな時、どう対応すればよいでしょうか。
下茹で後も苦みを残す大根に効果的な対処法を紹介します。
①細かく切って苦味を軽減
下茹でした後の大根が苦い場合、一つの対処法は大根を細かく切ることです。
食材を細かくすることで、苦味が口の中で拡がりにくくなり、味覚が苦味を感じにくくなります。
この方法は、苦味を感じさせないために効果的です。
②濃い味付けで苦味を隠す
もう一つの対策は、濃い味付けをすることです。これは、苦味を直接的に覆い隠す方法です。
細かく切ったとしても、苦味を完全に消すのは難しい場合があります。
そこで、濃い味付けを施すことで、苦味を感じにくくすることができます。
例えば、味噌汁やカレーなど濃い味付けの料理が適していますが、味が強すぎると食欲が減少することもあるため注意が必要です。
③口当たりの良い食材で中和
最後の対策として、卵などの口当たりが良い食材を使って苦味を中和する方法があります。
濃い味付けも効果的ですが、食材を活用して苦味を中和する方法も一つの手です。
例えば、卵を使うと、その柔らかな食感と口当たりの良さで苦味が感じにくくなります。
味噌汁に卵を加えるなどの方法が効果的です。
おでん用大根の苦味対策の要点まとめ
この記事では、おでんに使う大根が苦くなる原因とその対策について解説しました。お役に立てたでしょうか?
おでんに使われる大根の苦味は、大根そのものの性質や皮の部分に由来することが多いですが、これらの問題は工夫次第で改善できます。
すべてのケースで完全に解決するわけではありませんが、味付けを調整することで対応することが可能です。
手作りのおでんで大根の苦味に遭遇した際は、この記事で紹介した対策を試してみてください。