端午の節句になると子供の健やかな成長を願って、こいのぼりや五月人形を飾り、ちまきを食べたりしますね。
ところで、なぜ端午の節句にはちまきを食べるのでしょうか・・ちまきの中身や食べ方は決まっているのでしょうか。
端午の節句とちまきの関係について、調べてみました。
端午の節句にちまきを食べる理由は?
端午の節句にちまきを食べるのは、5月5日が紀元前の中国の詩人、屈原の命日であることが関係しています。
彼を慕う人々が5月5日に、彼が身を投げた汨羅江(べきらこう)にお供えとしてちまきを投げ入れ供養したことから、ちまきが食べられるようになりました。
また、屈原の亡骸を魚が食べないようにちまきを川に投げたとも言われています。
では、なぜちまきがお供えとして選ばれたのでしょうか。
当時川には、悪い龍が住んでいると考えられており、この龍が苦手とする楝樹(れんじゅ)の葉でもち米を包み、邪気を払う5色の糸で縛ることによって、きちんとお供えが屈原の元へ届くと考えられたのです。
他にも、急に暑くなり病気にかかったり亡くなる人の多かった五月を、昔は「毒月」と呼び、この時期には薬用酒やちまきを食して健康増進を祈願したのだそうです。
一般的なちまきの細長い三角錐の形は、毒ヘビをあらわしているとも言われ、そんなちまきを食べることで免疫がつき、体が丈夫になると考えられていました。
笹には殺菌作用もあることから、ちまきは子供の健康を願った食べ物でもあるんですよ。
ちまきの中身は?
端午の節句にちまきを食べるのは中国の故事に由来したものなので、本来は中国ちまきを食べるのが、筋なのかもしれません。
中国ちまきは、焼き豚や椎茸、たけのこ、エビなどの味付けした具をもち米と一緒に炊き込んだもので、中国ではそれぞれの家庭で味付けが違います。
しかし、日本で食べられるちまきはもち米をそのまま蒸したり、茹でたりしたものが多く、形も様々です。
中身も各家庭で違ってくるので、特に気にせずに作ってみてくださいね。
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ちまきの食べ方は決められている?
端午の節句のちまきには、特に決まった食べ方はありませんが、その土地土地で、昔からこうしている、というやり方があるかもしれませんね。
ちなみに、ちまきと同様、端午の節句に食べられるものとして、もう一つ柏餅が有名ですが柏餅は日本固有の食べ物で、餡の入ったしんこ餅を柏という木の葉で包んだ食べ物です。
柏の葉は新芽が出ないと今までの古い葉が落ちないことから、家系が途絶えない様子になぞらえて、子孫繁栄の意味が込められています。
関東地方ではどちらかというと柏餅の方が一般的で、関西地方ではちまき、ということが多いようですね。
私の住んでいた地域では、端午の節句にちまきを食べることはあまりありませんが、春のお祭りの前後に三角ちまきを食べてお祝いするという風習があります。
この辺りのちまきは正三角形に近く、おにぎりみたいな形でかなりボリュームがあります。
これに砂糖を加えたきな粉をつけて食べます。
ちまき自体に味はありませんが、ほんのり笹の香りがして、とっても美味しいです。
お祭りは6月ですが、雪深く春の遅かったこの辺りでは、ちょうどこの時期が季節の変わり目で体調を崩しやすい時期に当たるのかもしれません。
まとめ
端午の節句とちまきについてご紹介しました。
由来を知ると、普段ちまきを食べない地方でも食べたくなるかもしれませんね^^
今はスーパーなどでも売っているのを見かけますので、気軽に召し上がってみてはいかがでしょうか。
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